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家族農業の大切  「息をのむ美しさ」を支えているもの

Hamanoura_2  安倍内閣が15日に発表した、TPPによる経済効果の試算では、国内総生産(GDP)の押し上げ効果を3.2兆円としている。これ自体あやしい数字だが、他方で農業の多面的機能の喪失額として1.6兆円という数字を示した。

 この数字は失うものの大きさに比して、得る数字の小ささを示しているが、ここにはさらに隠されていることがある。「多面的機能の喪失額が、経済効果に織り込まれてない」「例えば洪水を防ぐためにダムを造るなら、それだけでもTPPは利益よりも損失が大きくなる可能性がある」(鈴木宣弘 東京大学大学院教授)

 安倍首相が「息をのむ美しさ」と演説に盛りこんだ棚田には、単に美しいだけではなく水源涵養(かんよう)としての多面的機能がある。人の働きが生み出したダムそのものなのだ。つくりだしているのは、農業経営体のうち98%をしめる家族農業である。

 TPPがねらうターゲットはこの家族農業。安倍内閣が掲げる「強い農業」とは家族農業を淘汰し、企業経営に置き換えることを言う。TPPはまさに究極の農地取り上げというべきものだ。
 市東さんの農地取り上げ問題は、耕す者の権利を守るための農地法を、真逆に扱う違憲・違法の裁判であるが、それは農業の価値(公共性)とはどうあるべきかを真剣に問いかけている。
 ▼最終弁論(行訴・農地法裁判)
    3月27日(水)午後1時30分開廷 千葉地裁

  (写真:棚田百選と恋人たちの聖地に選ばれている浜野浦の棚田)

(参考)
家族農業の役割大きい 日韓2人が基調講演 AFGC(2013年3月19日)

 9カ国の農業団体が参加し17日、開幕した協力のためのアジア農業者グループ(AFGC)の会合では、日本と韓国の2人の識者が家族農業について講演した。両国の農業事情を踏まえた上で、家族農業は食料の安定供給だけでなく、多面的機能を支える担い手の役割も果たしていると評価した。

 韓国の元農相で韓国中央大学のキム・ソンフン名誉教授は「持続可能な農業は貿易自由化をはるかに上回る最優先事項。家族農業がこれを支えている」と述べ、高く評価した。家族農業をはじめとする小規模農家は少なくとも世界人口の70%の食料生産を支えているとの推計も話した。ソンフン氏は「家族農業を犠牲にすることなく、農業改革を進めることが重要だ」と指摘した。

 日本からは元農水省農林水産審議官で、農協共済総研の木下寛之顧問が講演。日本では、農業経営体のうち98%を家族農業が占めると指摘。農業産出額でも8割程度を家族経営が占めているとした。水源涵養(かんよう)などの多面的機能については、規模の大小を問わず家族農業も大きな役割を担っていると報告した。
 ──2013.3.20 日本農業新聞 e農netから抜粋

■協力のためのアジア農業者グループ(AFGC:Asian Farmers’ Group for Cooperation)
 1999年11月、シアトルで開催された第3回WTO閣僚会議直前のシンポジウム「アジアから見たWTO交渉」(東京)を契機に、インド、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、フィリピン、タイの7カ国の農業団体首脳間の合意によって結成された。その後、スリランカ、ベトナムの農業団体が加入している。 原則として年1回の定期的な会合のほか、特別セミナーの開催や、欧州の農業団体との合同会合を行い、WTO問題を中心に議論を行なっている。

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