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農地取り上げの裏側  ナリタの無謀な場当たり工事

「第3誘導路」ってなんだ?

 NAA(成田国際空港株式会社)は、3月7日に暫定滑走路とターミナルを結ぶ3本目の誘導路の供用を始めようとしている。これが天神峰・東峰地区の生活にたいへんな悪影響をもたらすことはお伝えしたが、この誘導路には住民の人権を踏みにじってきた空港建設の無謀がつまっている。そもそも暫定滑走路1本に誘導路3本ってどういうことなのか? 調べてみた。

▼現地では7日当日、抗議のデモを予定している

第3誘導路供用やめよ! 現地緊急行動
【日時】 3月7日(木)午後1時30分
【集合】 市東さん宅南の開拓組合道路
南台の畑までデモ→畑で集会→デモで開拓道路


(アクセス)
・コミュニティーバス 11:44京成成田東口→12:00天神峰(徒歩1分)
・サークルバス 12:54京成成田参道口→13:18ホテル日航(徒歩15分)

Subway3root 1.最初の「連絡誘導路」(2002年供用)

 まず、暫定滑走路とターミナルを結ぶ誘導路(NAAは「連絡誘導路」と呼んでいる)というものがあること自体がおかしい。
 通常、飛行場はターミナルの前に滑走路があり、滑走路に平行して誘導路が造られる。ナリタの計画もそうだった。
 ところが平行滑走路の予定地のど真ん中に東峰地区がある。空港公団(現・NAA)は東峰地区を残したまま、滑走路を800メートル北側にずらして造ることを決めて1999年12月に工事を強行した。
 このために滑走路(暫定滑走路という)は、ターミナルから遠く離れてしまい、「連絡誘導路」というものが必要になった。

2.急坂・急カーブの欠陥構造

 2002年4月、暫定滑走路と同時に連絡誘導路が供用を始めた。ところがこの誘導路は急坂・急カーブのアクロバティックなもので、ジャンボ機は危険すぎて使用が禁止された。
 なぜ、そんなことに? じつはターミナル表面と暫定滑走路表面とは4メートル近い高低差があるという。原因は東峰神社。神社は滑走路南端からわずか120メートルのところに鎮座している。この社(やしろ)と立木が着陸時の障害となった。神社が先にあり空港はあとから来たのだから、原因は空港計画そのものというべきだが…。
 窮地にたった空港公団は、住民の猛抗議の最中に神社林をことごとく伐採したが、さすがに社には手がつけられず、思いあまって滑走路表面を嵩上げすることにした。連絡誘導路が急坂なのはこのためで、急カーブの原因は、農地と一坪共有地が誘導路を遮るところにあったから。(その後、一坪共有地についてはNAAが裁判で権利を不当に取り上げ、カーブを少し緩和させた)

3.東峰の森を伐採して2本目の誘導路(東側誘導路)を建設

 連絡誘導路の構造上の欠陥は始めから分かっていた。それを「安全」だとして認可を通して進めたが、こんな誘導路をもつ空港は他にない。さらに東峰地区を切り崩す悪意をもって浮上したのが、2本目の誘導路(NAAは東側誘導路と呼んでいる)の建設計画。住民の抗議のなか、この誘導路は昔から入会地として使われてきた「東峰の森」を伐採し、東峰地区を東西に分断するかたちで建設された。
 しかしこれも計画当初から構造上の欠陥が空港関係者からも指摘されていた。パイロットや客室乗務員でつくる労働組合が計画の中止を求めて声明を出している。離着陸する航空機の飛行直下と、滑走路南端の2カ所で横断するからである。200億を投じたこの誘導路は、現在1日わずか10回程度しか使われていない。

4.あげくの果ての第3誘導路

 こうした場当たり的な工事の果てに計画されたのが、第3誘導路(NAAは西側誘導路と呼んでいる)である。総事業費210億円(横堀地区の誘導路改修を含む)。東側誘導路と比べると距離にして1800メートル短縮され、滑走路までの所要時間が220秒短くなるという。じつにお粗末な話だが、これが現実なのだ。
 NAAはこれで発着容量が23万回から「27万回」に増加すると宣伝している。だが今の使用実績は20万回を超えた程度である。要するに巨費を投じて造る意味がない。
 天神峰の市東さんと東峰地区の人々から農地を取り上げ、移転を迫るための無用な工事、というのが真相である。

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