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最終弁論ONE POINT⑪  「デタラメきわまる“離作補償”」  ~第3部 第9章~

Shitoutakumae2 「作業場と農機具置き場、それと育苗ハウス、離れ、それらがすべて、結局農業をやるには不可欠のものが置いてあると、そういう場所ですね。ですからここを取られるということは、本当にもうそこで農業をやるなと、そういう攻撃だと思います」
 ──市東さん本人調書20頁、36頁

 最終弁論第9章は、農地法20条の要件違反のうちの、「離作補償」についてです。

 ここで弁護団は、「もとより被告市東は、補償が低すぎるからもっと出せと主張するものではない」と、その趣旨を明確にしたうえで、原告成田空港、被告千葉県、千葉県知事らの杜撰かつでたらめな「補償」によって、解約許可処分がいささかも正当化できるものではないとの主張を展開しています。
 ▼写真:市東さんの家の前(天神峰)の畑と建物。営農に欠かせない、作業場、農機具置き場、育苗ハウス、離れなどがある。空港会社の請求は、農地とともにこれらのすべてを取り上げるというもの

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 市東さんがえているように、この「離作補償」問題のポイントは、市東さんに「農業をやめろ」ということです。

 市東さんが失うものは、全耕作面積の約60パーセントと、作業場、倉庫、車庫、ハウスなど営農手段のすべてです。
 空港会社は申請書で、「1億8071万5335円」を離作補償として支払うとし、それは「千葉県内において同規模の農地を耕作した場合の、おおむね150年分だ」などと主張しています。
 それで十分だろうと言わんばかりの主張ですが、「3代約90年にわたる耕作」「約30年近くの有機農業」の畑のもつ、何物にも代えがたい価値がまったくわかっていないのです。

空港公団・渡辺精一証言調書
(Q)「市東氏が仮に近所に、(同規模の)農地を取得するのにどれだけの費用を要するかということは検討したか?」

 「検討していません」
(Q)「作業場、倉庫など農業施設の移設費用にいくらかかるか検討したか?」
 「検討していません」
(Q)「無農薬・有機農業の土壌の改良にいくらかかるか検討したか?」
 「検討していません」
(Q)「土地を奪われて、(農業を再建しようとしたら)いったいいくら必要なのか積算はしてないのですね」
 「はい」

成田市農業委員会・山崎真一証言調書
(Q)「離作補償の内容について、農業委員会で議論はしたか?」
 「そういう話はでなかった」
(Q)「結局、空港会社の言い値そのままですね」
 「そうです」

 要するに、本件農地を離れて農業を再建するとしたら、何をもって補償とするかについては、まったく考慮されていない。とても「離作補償」などと言えたものではなく、20条の許可要件に違反しているのです。

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