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主張・釈明が法廷を圧倒!  請求異議第2回裁判(5月25日)

20170525shi  昨日(25日)、千葉地裁民事第5部(高瀬順久裁判長)で、請求異議の第2回裁判が開かれた。わずか数枚足らずの空港会社の書面に対して、弁護団は分厚い書面を提出(準備書面1と2)、約1時間をかけてその要旨を陳述した。
 準備書面(1)は、前回裁判で裁判所が行った求釈明に答えて市東孝雄さんの主張を核心的に主張するもの。三つの柱で構成されている。
 第1 空港会社の強制執行請求権の放棄
 第2 知事の許可処分の条件(離作補償料給付)は停止条件である
 第3 空港会社による強制執行の請求は権利の濫用であり許されない

 第1の「強制執行請求権の放棄」とは、空港会社が「今後あらゆる意味で強制的手段をとらない」と公式に表明し、用地問題は「あくまで話し合い解決」(1994年11月11日円卓会議)と誓約したことを根拠とする。この空港会社の姿勢は基本事件(農地法裁判)の審理過程で、空港会社側証人を含めて変わることはなかった。
 弁護団の指摘に対して、空港会社は「1994年のことだから口頭弁論終結後のことではない」とか「これは一審から上告審まで主張、審理されてきた」などと釈明しているが、審理されたことは一度もなく、学説的にも強制執行は「もっぱら執行の段階でその作用を発揮するものだから口頭弁論終結前のことでも主張して差し支えない」としている。会社側の釈明は崩れており、「最高裁の判決で考えが変わった、今は違う」という弁明は通用しない。

 第2の離作補償給付について。知事は解約申し入れを許可するにあたって離作補償の支払いを「条件」として明記した。空港会社は「条件」と書かれていることは認めたものの、これは土地の明け渡しと同時に支払えばいい(法的には「負担」)と言い張っている。裁判所は双方に対して判例・学説に基づき主張するよう求め、弁護団の陳述はこれに正面から答えるものだった。他方、空港会社の釈明には判例・学説の展開はないばかりか、明け渡し前に支払えば「原告(市東さん)は、離作補償とその間の農業利益と二重の利益を得ることになる」などと主張、それが裁判所の新たな釈明要求とされる始末。

 第3の「権利濫用」論は圧巻の陳述となった。最高裁判例によれば「確定判決上の権利といえども、信義に従い誠実に行使すべきであって、これを濫用してはならない」としている。だが、空港会社は「強制的手段の放棄」公約に真っ向から反して暴力的に農地を取り上げようとしている。「これが著しい信義則違反、反道義的行為でなくてなんであるか!」と強く弾劾した。
 また、GSE・ULD(特殊車両と航空用コンテナ)置き場をつくるなどという虚偽計画は信義にもとる。家の前の天神峰農地では出荷場など営農手段の一切を取り上げ、南台農地では係争中の畑(耕作権裁判)の真ん中を囲い込んで周囲を含めて使えなくさせるものだが、この執行に緊急性はない。さらに、会社代理人は、農地の「一部強制執行もある」などと発言したが、これは「害意ある恫愒執行」であって、権利濫用の極みというべきだと追及した。

 以上までが準備書面(1)の陳述内容。その後、口頭弁論終結後の具体的事実に基づく求釈明が準備書面(2)として陳述されたが、その報告は次回。

 この日は、午前9時に千葉市中央公園に集合し、市東孝雄さんを先頭に裁判所までデモ行進した。10時に葉山弁護士とともに、「強制執行の不許可を求める署名」5395筆を裁判所に提出した。
 裁判報告会で市東さんは、署名へのお礼を述べるとともに、「現地調査やカフェにたくさんの人が来ています。自分として気楽にやりたいと思っていました(笑)が…、励みになります。空港会社をもっと追及したい」と話しました。

次回裁判は8月10日(木)午前10時30分開廷
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  ▼写真
    ・報告会で発言する市東孝雄さん
    ・署名を手に裁判所に入る

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