« 2017年7月 | トップページ | 2017年9月 »

2017年8月

請求異議 次回期日は11月6日です!

 追って指定、になっていた請求異議裁判の次回期日は、11月6日になりました。傍聴よろしくお願いします。

 請求異議第4回裁判
 ・11月6日(月) 午前10時30分 開廷
 ・千葉地裁601号法廷
  ※傍聴を希望される方は、整理券が発行されますので、10時までにお集りください。

|

「権利濫用」の主張を全面展開  請求異議第3回裁判(8月10日)

 8月10日、請求異議の第3回裁判が千葉地裁民事第5部(高瀬順久裁判長)で開かれた。この裁判で弁護団は、市東さんの農地取り上げの強制執行が「権利の濫用」にあたることを全面的に明らかにした。
 市東さんが請求異議を申し立てた根拠の一つは、1994年10月11日の円卓会議における「今後あらゆる意味で強制的手段を取らない」という、国と空港公団(現空港会社)の社会的公約。最高裁判決を盾に、空港会社はこの公約を破棄して農地取り上げを強行することは権利の濫用にあたる。大変重要な論点を、 弁護団は、以下の柱で陳述した。
1)権利濫用の学説・判例と「強制的手段の放棄」公約の歴史的事実
2)権利濫用を基礎づける、口頭弁論終結後の新たな事実

 学説では、「権利濫用とは見かけは権利の行使のようだが、社会性に反して是認できない行為」であり、それゆえ法律効果が生じないものとされている。具体的には、第三者への加害目的、不当な利益を得ようとする意図、不誠実な手段・経緯など。口頭弁論終結後(本件では2015年3月4日東京高裁の弁論終結後)の事実を基本とするが、弁論終結前の事実を含めて認められた判例が多く残されており、法廷ではこれを詳しく陳述した。
 さらに、「強制的手段の放棄」について、これが過去の謝罪にとどまらず、その後の空港建設を縛るものあることを、具体的に明らかにした。
 成田空港建設をめぐっては、①土地収用法等による暴力的権利行使が客観的・社会的に認められ、②成田空港シンポジウムで越智伊平運輸大臣(当時)が謝罪し、山本長公団総裁(当時)が収用裁決申請を取り下げ、③円卓会議で「あらゆる意味で強制的手段が取られてならず、あくまで話し合いによる解決」を隅谷調査団最終所見(1994年10月11日)とし、④中村徹公団総裁(当時)が所見を受けてその遵守を確約し、この方針のもとで、⑤黒野匡彦公団総裁(当時)が謝罪した。さらに運輸省松尾道彦事務次官(当時)は、「今後、円卓会議の結論を最大限尊重し実現に努める」と言明している。
 こうした経過と方針の下で、戸井健司公団用地部長が、「あくまでも話し合いで解決」との姿勢を裁判で証言した。
 ところが空港会社は、市東さんの農地について、これらをかなぐり捨てて暴力的執行を強行しようとしている。これは民主的手法の遵守に反して不誠実であり、権利濫用である。これにより、市東さんの農地と有機農業は回復し難い打撃を被り、農民としての死を強制されるものであることを、明らかにした。

 続いて、権利濫用を基礎づける、口頭弁論終結後の新たな事実を2点主張した。
●第1点 東峰地区・小泉英政氏の和解の事実
 2015年5月21日、東峰地区の小泉英政氏夫妻と空港会社で和解が成立した。これは1971年9月の第2次強制代執行の暴力行使について、国と千葉県が公式に謝罪し、43年をへて和解が成立したもの。「代執行はよねさんの生活を根こそぎ変えてしまうものであり…、農家の方々に“みせしめではなかったか”という感情を強く抱かせることとなり…、深く反省する」などと、和解調書添付の見解で空港会社は記述し、夏目誠空港会社社長が謝罪の言葉を述べている。
 この和解の事実が重要なのは、成田空港シンポジウム・円卓会議の公的確認が、口頭弁論終結後のこの時点で現実化したことである。
 「強制的手段の放棄」を公約し、大木よねさんの代執行に対しては43年にわたる係争ののちにこれを現実化させたこととの対極で、市東さんに対しては強制執行(公用収用)を行うことは信義に反し、権利濫用という他ない。
 これらの陳述の上に、弁護団は基本事件(農地法裁判)の一審多見谷寿郎判決を批判。なんら審理をしないで、「“あらゆる意味で強制的手段をとらない”とは、話し合いが頓挫した時まで、強制手段を放棄する趣旨ではなかった」書き込んだことは、弁論主義に反し、空港会社を援護するものと断じた。

 第2点 GSE/ULD(航空用特殊車両・コンテナ)置き場の虚構
 執行対象の土地は空港建設にとってなぜ不可欠なのか、基本事件(農地法裁判)では、空港会社の主張を鵜呑みにして、証拠に基づくことなく漫然と転用を認めた。
 だが、そもそも執行対象の一部を「GSE/ULD置き場」とする計画は、千葉県の問い合わせに答えるために急遽捏造した架空の計画だった。事実、エプロンやターミナルから遠く離れており、一体的な施設配置を求める空港計画の指針からして不合理。
 しかもその後(2012年頃から)LCC専用ターミナルの整備を進め、天神峰の西側の取香地区に巨大GSE/ULD置き場を計画・建設し、一部を供用し現在も拡張工事が進められている。
 南台41の農地の一部をGSE/ULD置き場とする転用目的は、架空の計画であったばかりか、その後の取香地区の激変は、その架空の計画すらも不要となったことを、事実をもって証明している。
 熱を込めた陳述の後、弁護団は今後さらに、滑走路の北延伸=3500m計画、第3滑走路増設計画、本件土地に関わる「へ」の字誘導路についてなど、農地取り上げの不合理を裏付ける主張を行う旨を通知。憲法学的視点からの意見書を10月中にも提出し、さらに論点を深めることを明らかにした。
 力のこもった弁論と主張・立証予定に対して、高瀬裁判長は、次回までに証人予定を提出するよう促した。
 次回裁判期日は、裁判所を含めて三者の調整がつかず、追って決めることとなった。

 裁判報告会で市東さんは、北原鉱治空港反対同盟事務局長の訃報に接して、「一貫した姿勢を見習い闘う」との決意を述べた。裁判の前には、千葉市中央公園からデモ行進し、千葉銀座を行き交う人々に訴えた。

|

8・10請求異議第3回裁判を傍聴してください

 請求異議裁判は一回一回が勝負です。第3回裁判が下記のとおり開かれますので、多くのみなさん、傍聴をお願いします。
・8月10日(木)午前10時30分 開廷
・千葉地裁601号法廷
  ※抽選がありますので傍聴を希望される方は、10時までに地裁1階ロビーにお集りください
  ※農地取り上げ反対のデモが予定されています。9時、千葉市中央公園集合

|

農地裁判へのカンパをお願いします

 強制執行をやめさせ最高裁決定を実質的にひっくり返す請求異議裁判は本格的な論戦に入りました。耕作権裁判は畑の場所をめぐり空港会社を追いつめています。
 発足から11年、当会は農地裁判の必要経費を担い切ろうと頑張っていますが、今期中間決算では予測を超える支出となりました。これは法廷攻防の激しさを物語るものです。
 安倍政権は倒壊間近の状態ですが、通常国会における農業関連法やアメリカ離脱後のTPP推進、日欧EPA大枠合意など、農業環境は悪化の一途です。市東さんの農地を守る闘いは、日本の憲法と農地法、農民の権利を守る闘いです。力強いご支援を、心からお願いします。

「市東さんの農地取り上げに反対する会」事務局
郵便振替口座:00120-9-261685
口座名義:「市東さんの農地取り上げに反対する会」

|

« 2017年7月 | トップページ | 2017年9月 »